心の重荷と危険な兆候

感情労働は仕事上で感じた本来の感情を抑え、求められる感情を表現し続けることが求められます。

笑顔を絶やさず親切丁寧な態度を維持しなければいけませんが、これが長期にわたると心に重荷をもたらすことがあります。

感情労働によって、まずはストレスが蓄積されていきます。

本来の感情を抑え込んで求められる感情を演じ続けることは、知らず知らずのうちにストレスが増大するものです。

それが限界を超えると慢性的な疲労感やイライラ、不安感となって現れます。

ストレスが溜まりすぎると、精神的にも肉体的にも健康を損ないかねません。

ストレスがさらに進行すると、うつ病のリスクも高まります。

うつ病は、何事にも興味や喜びを感じられず、日常生活がままならなくなる精神疾患です。

感情を抑え続けることで自分の本当の感情がわからなくなり、どんどん孤立していく感覚を覚えることもあります。

うつ病が続けば、仕事だけでなく私生活にも悪影響を及ぼす可能性が大きいです。

感情労働における危険はバーンアウト、つまり燃え尽き症候群が挙げられます。

これは精神的・肉体的にエネルギーを使い果たし、やる気や達成感、自己効力感を失ってしまう状態です。

バーンアウトに陥ると、仕事に対する意欲が完全に消えてしまい、何をするにも無力感に苛まれるようになります。

これが長期化すると、職場復帰が困難になることも少なくありません。

感情労働がもたらす心の重荷と危険な兆候を理解し、自分を大切にすることが重要です。